リスペクトコラムです。
アップが遅くなりました。先日の記事で「天日干し経営」理論について触れ、プロスポーツクラブの運営は、囲ってはダメ、天日干しのように風通しがよくやらないと成長できないと書きました。その理論の村井前チェアマンはJリーグに入社された頃からリスペクトしており、チェアマンになられて大輪を咲かせた方だと認識しています。過去に何度も取り上げましたが、改めてこれを読んで欲しいと思っているので、今回その天日干し理論を改めてリスペクトしたいと思います。(村井さん、またお世話になります)

【「天日干し経営」の真髄 – Jリーグ元チェアマン村井満氏が語る組織の透明性と成長の哲学】
〔村井満氏インタビュー第1回_成長の哲学〕
「未経験からくる不安、ビジネスにおける意見の不一致で起こった修羅場……数多くの困難を乗り越えてきた村井氏が、これまでの経験の中で大切にしてきた指針としている考え方があります。それが『天日干し』という概念」
〔記者会見71回の真意 。村井氏が貫いた「天日干し」の姿勢〕
「――村井さんが提唱されている「天日干し経営」は関係者の視線につねに身をさらし、「人に言えないことはやらない」という姿勢のことだと理解しています。
『魚と組織は天日にさらすと日持ちが良くなる』。私の口癖です。布団を干せば雑菌や害虫対策になる。魚を干せば保存食になる。それと同じで、組織も『天日にさらす』ことで強く、そして成長する組織になります。天日干し経営とは、多くの人の感性や、意見を交換するための開かれた場の創出のことです。閉ざされた部分を作らない。
この姿勢がトップだけでなく組織全体に行き渡れば、厚いルールブックはいりません。まさに『人に言えないことはやらない』。これが唯一の約束事になり、そこで働く人はみな、自律的で当事者意識が芽生えるでしょう」
「――トップ自ら、さらされる姿を職員に見せていたということでしょうか。
そうです。例えば、私はコロナ禍が始まった2020年だけで、71回の記者会見を行いました。会見はオンラインで実施しているので、毎回ありがたいことに北海道から九州まで、多いときは300人ほどの記者が参加してくれていました。でも、その71回の記者会見で原稿を用意したことは一度もありませんでした。実直に、現在の判断とそれに至った過程を説明するのに原稿はいりません。コロナ禍の記者会見は天日干し経営の象徴的な姿だったと思います。
試合の開催の是非に関する決定も、チーム関係者や専門家など多くの人と協議し、確認しあいながら進めていました。それら全部を把握できる透明性のある組織作りにしていたからこそ、私は自分の言葉で話すことができたのです」
――記者からの答えられない質問などはありませんでしたか。
もちろん、あります。さまざまな角度から、徹底的に質問攻めにされるのが記者会見ですから、それは全然問題ではありません。むしろ、その質問こそが、さらに天日干しを加速してくれるのです。
つまり、記者のほうから『この情報は認識していないのか』『あのデータは確認していないのか』とご指摘を受けることこそ、天日干しなのです。知らないことは知らないと素直に認め『読んでいません』とはっきり答えていました。逆に、そのように指摘されたことで『そうか、あの資料を読んだ方がいいのか』『その視点でも考えておく必要があったか』などと気付きがあります。記者からの質問や指摘は、これまで欠けていた視点を補ってくれるありがたい言葉です。そんな緊張感のある記者会見を何度も重ねていくうちに、スポーツ観戦における感染症対策についてはかなり詳しくなることができました。天日干しの姿勢でいれば、ものすごく多くの情報を集めることができます。そして、強くなるのです。
――全てを天日(関係者の視線)にさらすというのは、非常に勇気のいることのような気がしています。村井さんは、勇気が出ずに、天日干しの姿勢でいることができないときはないのでしょうか。
天日干しの姿勢は一見勇気が要りそうですが、旨味がわかれば、怖くありません。自分以外の人の視点ほど、助けになるものはありません。私は苦境に陥ったときこそ『ああ、天日干しができていなかったからかもしれない』とか『早く天日に干さなければ」と思うほどです。組織も人も、誰しもが日に当たることでより良くなれると身をもって知っているのです。
発信して自らを天日に干すことから逃げてしまうこともあるかもしれません。自己をさらすためには、傾聴が必要です。その姿勢が取れない時は、逃げたくもなるでしょう。それでもいい。ただ、逃げたことを自己認識しておいてほしい。それができていれば、きっと次につながります。」
〔緊張感が人を成長させる。バドミントン日本代表にかけた言葉〕
「――村井さんのお話を伺っていると、自らを天日にさらす勇気、そして反発や反対意見も丁寧に傾聴したうえで、信念をもって進める行動力こそが、成長に必要な要素だと感じました。
もうひとつ付け加えるとしたら、人が成長するには、緊張感が必要です。緊張感は、人を成長させるのです。考えてみてください。最初は10人の前でしゃべるのにも緊張していた人も、慣れていきます。そうすると次は20人の前だと緊張するようになり、横浜アリーナの2万人の前になり…と緊張の大きさが変化します。緊張感が高くなる事こそ成長の証です。
私は『緊張する方を選ぶ』ことを、天日干しの姿勢と同じくらい大切にしています。人は自分にできるかどうか、ギリギリのところにチャレンジしているから緊張するのです。逆に緊張しなくなったら、それは成長が止まってしまう予兆です。だから、どんどん大きな緊張を引き受けていくしかない。
もし緊張している自分を自覚したら、『まだ緊張しているのか』と自己嫌悪になるのではなく、『こんなに成長したのか』とポジティブにとらえてください。私なんかは緊張がなかった日などは『今日は緊張しなかったな、ダメだな』と反省するくらいです。
2024年パリオリンピックのバドミントン代表の選手への激励の言葉は、まさにこの話でした。『みんな、緊張するよね。でもこんな大きな舞台で緊張できるって、それだけ成長しているってことだ』と伝えて、送り出しました。
――緊張は成長への道しるべですね。パリでのバドミントンの選手たちの粘り強さの根底にあるものが何かわかった気がします 。ありがとうございました!」
いいお話でしたね。改めて読んでも素晴らしい考え方です。実は当ブログも天日干しを20年間実施してきたようなもの。ボラや観戦レポ、コラムなどをSNSという形で全世界に毎日さらしています。なのでいつも緊張感があり、読者の反応を四六時中気にしています。きちんとした文章で勝負しているので、よくあるちょっとしたツイート(ポスト)とは一緒にして欲しくないですね。
どんなシーンでも、確かに成功しているところはオープンで風通しが良く、どっからでもどうぞとデンと構えていますね。その昔Fリーグの試合観戦に行って、会場でどこを撮ったらダメとかやたら規制が多かったのを思い出す。だから未だに今のような存在感なのかもしれない。もし「視線」から逃げようとするところがあれば・・・残念ながらそういう事になっていくんだろなと個人的にはいつも思っています。
風通しがいい、悪いという話がありますが、成功しているところはどこも風通しがいいところだと思います。「風通しがいい=一体感が強い」であり、悪いところは一部の幹部達で決めてしまい、経緯などよくわからない部分が多いとも言えますね。読者の皆さんが絡んでいる組織はどんな感じですか?
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